EL34三極管接続シングル・アンプ製作②
既存の多極管コンパチブル・シングル・アンプを改造し、今回完成したEL34三極管接続シングル・アンプです。
なぜEL34を使ったかというと・・・
友人がサブシステム
用のアンプが欲しい
との依頼があったもの。既存のアンプを
改造せずにそのまま、お渡ししようとも思
っていたのですが、
友人から自分が持っ
ているシーメンス社
のEL34を使って
製作できないかとの
依頼・・シングル・アンプでということで、2本預かりました。
規格表でのEL34の三極管接続のシングルでの動作例は、
プレート電圧:375V、プレート電流:70mA、Rk:370Ω、
RL:3KΩ、出力6W となっています。
今回は既存アンプの改造ですが、改造するアンプの電源トランス(山水PT-120B)のB電源の容量は120mAです。また、出力トランスも容量不足で最低10W用以上は欲しいところです。そのため上記と同様の動作例のアンプに改造することはできません。
小出力のアンプでOKとのことでしたので、総電流を110mAくらいに抑えて回路定数等を決めたのですが、いつものように、ありあわせの抵抗や、コンデンサーを使用、また改造前のアンプのパーツも最大限生かすこととしたため、適正な回路定数にはなっていません。
今回の主な見直し検討したところと改造部分は・・・
①出力管の多極管接続から三極管接続に変更。
②B電圧タップ220Vから250Vに変更。
③B電源整流後の平滑用ケミコン350V33μFを、450V47μF
に変更
④出力トランスのRL:7KΩから3KΩに変更
⑤初段管の見直しとプレート抵抗の定数変更を検討
⑥出力管のバイアス抵抗の見直し検討
⑦NFBの検討
といった内容ですが、今日は仕事が休みでしたので、1日中、あらためて回路の見直し・・・初段管だけでも12AX7、12AU7、12AT7、12AV7、5965を挿し替え、プレート抵抗も47KΩから100KΩまで、何種類か付けたり外したり・・・出力管の動作も電源トランスのB電源の容量をオーバーしない範囲でB電源のACタップとカソード抵抗を何種類か、付けたり外したり・・NFB(出力管からのカソードNF)を付けたり外したり、その都度、各部の電圧チェックとオシロスコープでの波形観測と試聴の繰り返し・・・何度半田付けをしたかわかりません。いつの間にか1日が終わってしまい、最終的な回路までにはいかず、とりあえず初段管は12AU7とし、シンプルな無帰還アンプにして試聴しています。
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
上記回路での最大出力は、約4.5Wまで出ますが、オシロスコープで1KHzの正弦波を入れて観測していくと、クリップ点は3W、この時の入力感度は1.2Vでした。少し感度が低いのは初段管に12AU7の2段アンプのため。出力はEL34としては3Wと小さいですが、十分な出力です。
今後、再度見直しを行う予定ですが、このままでも良いかもしれません。
EL34三極管接続シングル・アンプ製作①
の投稿記事はこちらです。
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では、今日はこのへんで・・・HIROちゃんでした。![]()
