真空管いろいろ/6SL7-GT
(6SL7-GTB/6SL7-WGT/5691)
前回は低周波電圧増幅用の6SN7-GTを紹介しましたが、今回も低周波電圧増幅用、6SL7-GTを紹介します。5691は、6SL7とは電気的特性が同じ高信頼管です。
今では入手困難な国産品(NEC製)の6SL7-GTです。
現在、VT-62/VT-25の兼用シングル・アンプにSRPP
ドライブで使用しています。プレートは見た感じニッケルのよう
です。
シルヴァニア製の6SL7-WGTです。軍用のJAN球で、
元箱入りのものです。プレートの大きさが、かなり小さいで
すね。次のRCAの5691と比較すると同じ特性とは思え
ませんね。私のメイン・アンプでは多く使用しています。
RCAの軍用JAN球5691(Special 6SL7)です。
写真でもわかるようにプレートがかなり大きいですね。
音マニアの方からは、結構、評価が高く?、5691に
拘る方も多いようです。
ナショナル・エレクトロニクス(商社名?)の6SL7-GT
です。 他に5691もあったのですが、差し上げてしまい、
今は持っていません。
その他にもロシア製のものが2、3本ありますが、写真は省略
しました。
6SL7の規格は、こちらです。
↓
----- 回路例 -----
6SL7-GTは、6SN7-GTと異なり高増幅率(μ=70)の真空管です。オーディオ用としては非常に使いやすい真空管で、高増幅率のため、シングル・アンプなら、1本でほとんどの出力管を強力にドライブすることが出来ます。
6SL7-GTを使ったシングル・アンプのドライブ例を少し紹介します。回路の抵抗値は大体は、このくらいかな・・・という値だと思ってください・・・
6SL7-GTは高μ管のため、2ユニットのうち片側だけでも十分ドライブ出来ますが、上記の回路例のような使い方があります。
回路例①は、高域特性が良いとされるSRPPドライブ、この場合、第1ユニットと、第2ユニットのカソード抵抗は同じ値にしてください。回路例②は管内のユニットをパラ接続として使用する方法、プレート抵抗も低くなり強力にドライブ出来ます。上記の図では、NFB回路が書かれていますが、無帰還の場合には100Ωは必要ありません。
回路例③は、無帰還、カソード・ホロワーで初段と直結にした回路です。
これらのドライブ回路で注意しなければならないのは、回路例①と回路例③では第2ユニットのカソード・アース間の電圧が100V以上になります。6SL7のヒーター/カソード間の耐圧は90Vですので、SRPP回路の回路例①や、回路例③のカソード・ホロワー方式の場合には、6SL7のヒーター片側にヒーター・バイアスをかけて、カソード・アース間の電圧を90V以下にしなければなりません。その場合、間違っても6SL7のヒーターをアースしてはいけません。ヒーター・バイアスはB電源から抵抗で電圧を下げて利用する場合が多いのですが、2A3や45などのバイアスが深い古典管を使用する場合には、出力管のバイアス電圧を接続する方法もあります。
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仕事は今週までで、来週からは、長い「夏休み」に入ります。
ルンルン・・・![]()
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専門学校の方は9月2日から私の担当科目が始まりますが、大学の方は9月21日からが私の授業開始です。
毎日、暑くてあまり気乗りはしないのですが、せっかくの休みですので、8月中に何かアンプを作りたいと思っています。何を作るかは、これから考えますが、手持ちに適当な電源トランスがないので、アンプを1台、壊して新たに作りたいと思っています。
(今のところ、46シングル・アンプを考えていますが・・?)
作り始めたら、また、このブログで紹介していきたいと思います。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。![]()
