モーツアルト/ピアノ・ソナタ全集
私は、あまりピアノ・ソナタを聴くことはありません。それでも有名な曲は「聴かなければならない義務感?」みたいなものがあり、結構、多くの作曲家の音源を持っています。中でもベートーヴェンや、モーツアルトは多いほうでしょうか・・・
モーツアルトのピアノ・ソナタは、楽譜上では、それほど複雑さは見られず、技巧的にもあまり難しくはないかもしれません。そのためか、クラシック・ファンの中には「モーツアルトはつまらない。」と仰る方は多いようですね。。。
しかし、そんなどちらかと言うとシンプルな構成のピアノ・ソナタなので、逆に言えば演奏も難しいのでは・・・と言うのが私の思っているところです。
個人的には、第8番K310や、第10番K330、第11番K331、第16番K545などが好きな曲でしょうか・・・
モーツアルトのピアノ・ソナタは、単品では、ちょっと古いのですが、これまでギーゼキング、リパッティ、ヘブラー、バックハウス、エッシェンバッハなどで、何曲かが手許にあります。
これらの中では、リパッティの第8番K310や、バックハウスの亡くなる1週間前の最後の演奏会での第11番K331が印象に残ります。また、ヘブラーや、エッシェンバッハも良い演奏が多いと思っています。
ただし、全曲となると下記のリリー・クラウスと、内田光子さんの全集だけしか手許にありません。
リリー・クラウスですが、彼女は1950年代にもソナタ全曲を録音していて、こちらを好まれるマニアも多いようですが、残念ながら私は聴いていません。私の全集は1967年から68年にかけてステレオで録音した2度目の全集です。
このリリー・クラウスの演奏ですが、個人的な感想ですが、かなり個性的な演奏で、どちらかと言うと「男性的」で、荒っぽさはないのですが、スタッカートぎみのアクセントのはっきりしたものです。また、テンポも動きも大きい時があり、激しさも感じられる演奏です。
内田さんの演奏はリリー・クラウスとは対照的で、個人的な感想ですが、どちらかと言うとシンプルな演奏の中にも静かな感情が表現されているような感じです。どちらかと言うと、表現は難しいのですが、やさしさを包み込むような演奏・・・とでも言ったらいいのでしょうか・・・
どちらの演奏を好むか?・・と言われると難しいのですが、リリー・クラウスの演奏は、どうしても構えて聴いてしまい、BGM的に聞き流すのは私にはチョット無理。。。。
曲によっては異論はあるかもしれませんが、「気軽にモーツアルトを聴く」ということであれば、内田さんの演奏は「飽きのこない演奏」ではないでしょうか・・・
まあ、どちらが良いかは結論はでませんね。
内田光子さんのCDについては、このソナタ全集の他にも、モーツアルトの協奏曲の何曲かと、ザンデルリンクと共演したベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が手許にあります。機会を見て、そのうち紹介しましょう。。。。
【参考投稿記事】
この「その他、ピアノ曲、BOX,他」の書庫には下記の投稿があります。タイトルをクリックすれば記事につながります。
では、またね・・・・HIROちゃんでした。![]()
