「常陸管球の会」
第16回 自作真空管アンプ試聴会
※2016/05/01 追加投稿(PCオーディオのDACについて
一部情報を追加しました)
今年は、展示アンプを除く13台の自作真空管アンプでの鳴き合わせとなりました。
【使用機器】
今回の試聴会で使用した機材です。
・スピーカー アルテック 604C
・コントロール・アンプ 12AU7-SRPPトランス出力
(会員の自作品)
・CDプレーヤー デノン 1650SE
【出品アンプの紹介】
会場では製作者による、各アンプの解説と回路図のプリントを配布しましたが、ここでは試聴に使われた自作アンプ13台をアンプの構成を中心に簡単に紹介しましょう。(発表・試聴順)
いずれのアンプも自作経験の長いベテラン諸氏の作品だけに、どのアンプも魅力ある音を奏でていました。しかしながら若干、技術的に未熟な点もあり、今後の課題として取り組む必要性も感じました。なお、試聴結果の音についての感想等は、あくまで適当な表現による私の個人的な感想であることを御理解下さい。
■VT-4C(211)シングル・アンプ
(K・Kさんのアンプ)
■VT-4C(211)シングル・アンプ
(H・Tさんのアンプ)
■WE300Bシングル・ロフチン・ホワイト・アンプ
(T・Kさんのアンプ)
■PX25シングル・アンプ (H・Sさんのアンプ)
清楚で中高域が綺麗なアンプですが、クラシックではチャイコフスキーの「1812年」の大砲の音や、クリスフォード・ブラウンのジャズトランペットでは、力強さも感じる音でした。
■WE101Lプッシュプル・アンプ
WE300Bケミコンレス・シングルアンプ
(私、HIROちゃんのアンプ)
今回のメインはWE300Bアンプだったのですが、急遽、ブログでも紹介したWE101Lプッシュプル・アンプを披露。出力は0.6Wという小出力アンプですが、女声コーラスグループ「アンサンブル・プラネタ」の美しいア・カペラ・コーラスが会場を包みました。とても0.6Wとは思えない音を出してくれました。また、ケミコンを全く使用しないWE300Bシングル・アンプでは、雰囲気感のある宗次郎の癒されたオカリナの音や、ルロイ・アンダーソンの楽しいホーム・クラシックに全員が聴き入っていました。(自分のアンプなので自己満足です。回路構成等は、ブログ内の書庫から投稿記事をご参照下さい)
■12BH7Aパラ・プッシュプル・アンプ
(H・Nさんのアンプ)
■12G-B3 SEPP&SRPPアンプ
(H・Hさんのアンプ)
低域から高域までフラットな広帯域のアンプでポール・モーリアの豊かなサウンドと、再生の難しいソプラノの鮫島有由美子の抒情歌を見事に聴かせてくれました。
■F2aプッシュプル・アンプ (S・Hさんのアンプ)
■ニュービスタを初段にしたEL34/三結PPアンプ
(K・Mさんのアンプ)
セラミック封じの超小型テレビ管ニュービスタ6CW4のSRPPを初段に12AU7のムラード型(グリッド接地型)による位相反転のEL34三極管接続PPのアンプ。
このアンプ、他の試聴したアンプとは別格な音だ!・・・周波数特性は20Hz~20kHz-2dB、残留雑音0.3mV以下、出力は16W。今回は、会場の音場に合わせ、20Hz~20kHzまで一度、フラットな特性にしたアンプを2kHz付近から-2dB/octで下降させているとのことですが、なんとバランスのとれた豊かな音と臨場感だろう。OPTは決して高級品とは言えない東栄変成器の20W用ですが信じられないような豊かで伸びのある低音と中音域は聴いていて疲れを感じない素晴らしい音です。このアンプで聴く寺村容子トリオのジャズ・ピアノと、水森かおりの「鳥取砂丘」はなんとも魅力的でした。
■DAコンバーター (大西正隆氏)
今回のゲスト、大西正隆氏の「ES9018S DualDAC」によるPCオーディオ。詳細は試聴会で配布された下記の資料を参照してください。
に厚みがあり説得力が感じられると共に、艶やかさや潤いも感じる素晴らしい再現力です。
試聴の後、大西氏から「メイン・アンプも大事だが、アンプの入り口の音も大事、関心を持ってもらいたい」旨の短いレクチャーがあり、会場から大きな拍手がありました。
2016/05/01 追加投稿(大西氏から情報を頂きました)
☆DACのプリント基板は
ここで頒布されています。
お詫び:大西様の機器の名前の表記を間違ってしまいました。
正しくは「大西正隆」様です。大西様には大変、失礼
いたしました。
■12E1/三結プッシュプル・アンプ
(M・Yさんのアンプ)
豊かなメリハリの効いたアニタ・オデイのジャズ・ヴォーカル、クラシックではショスタコヴィッチの交響曲を低域から高域までバランスのとれた力強い音で聴くことが出来ました。
■DA60シングル・アンプ (T・Wさんのアンプ)
【番外編】
展示コーナー①会員HIROちゃん製作
・ドアノブ型送信管316A(VT-191)
シングル・アンプ
・送信管8012A(VT-226)
シングル・アンプ
・小型送信管1626(VT-137)
パラシングル・ロフチン・ホワイトアンプ
・71A/45兼用 コンパチブル・シングル・アンプ
この中では316A、8012Aの変わった形の真空管に多くの方が、興味を持ったようです。これらのアンプの詳細も、ブログ内の書庫の投稿記事で見ることが出来ます。
展示コーナー②
会長KIYOさんの300Bロフチン・ホワイト・アンプ
詳細はKIYOさんのブログにどうぞ・・・
展示コーナー③
会員「Yさんです」の巨大古典真空管?&自作トランスケース
トランスケースの製作は、こちら
展示コーナー④ 会員H・Hさんの自作歪み率測定器
展示コーナー⑤ アマチュア無線家Wさんの真空管送信機
今回は午前から午後までの開催であった事もあり、休憩時間や終了後も多くの方々と情報交換が出来、有意義な楽しい試聴会を行うことが出来ました。
真空管アンプを自作される方が少なくなってきている現在、真空管アンプを絶やさないためにも、会員一同、真空管の魅力を多くの方に、これからも伝えていきたいと思っていますし、出来れば製作技術等についても何らかの形で伝えていきたいと思います。
【おしらせ】
試聴会に来られた「元新潟のUさん」のブログでも、今回の試聴会についての投稿があります。
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では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。![]()
