ミニ・アンプ/6Z-P1シングル最終回路
先週末に完成した6Z-P1のミニワッターですが、今週は仕事が結構忙しく、なかなか試聴をして最終的に調整することが出来ませんでした。
今日は少し早く仕事から帰ったので、試聴して最終的な調整を行い、回路を少し変更しました。
今回の出力管6Z-P1ですが、前回の投稿でも書きましたが、わずか1Wという小出力のみみっちい球かもしれませんが、どうしてどうして素晴らしい音を聴かせてくれます。
しかも、今回のような1個900円位(今買うといくらだろう?)の小っちゃなラジオ補修用?の出力トランスなのに驚く音です。
最初の完成時の回路は下記のとおりです。
ドライブに7ピンMT管の6AU6を使用しました。当初は6Z-DH3AのMT管ともいえる6AV6を使おうと思いましたが、6AU6の3極管接続としました。
理由は下記の回路図のようなピン接続でソケットの5番ピン(P)と6番ピン(G2)を繫ぎ、3極管接続とします。そして2番ピンと7番ピンを接続します。
そうすると、(G3)が2番ピン、(K)が7番ピンの6AU6、6BD6などの他、(K)が2番ピン、(G3)が7番ピンの6CB6、6BH6、6DK5などのテレビ管やラジオ用の高周波増幅管の3極管接続として、そのまま挿し換えが出来ます。
更に(G3)と(K)が管内でいっしょに2番ピンと7番ピンに接続されている6AK5もそのまま挿し替えOKです。挿し換える球により各部の電圧配分は多少変わりますが、ラフに使う分には全く問題なく挿し換えが出来ます。
電源部も簡単ですが、これでハムはほとんどありません。スピーカーに耳を20cmくらいまで近づけるとわずかに聴こえる程度です。
この上記の回路のまま、少し聴いていたのですが、中~高域の音がとても清々しくきれいなのですが、高音が私には少し聴いていて疲れる感じです。そこで、回路を下記のように変更しました。
1.電源部は特に、これでも問題はないのですが、6Z-P1の
スクリーン・グリッドのB電源は、もう1段フィルターを
とおしてからと変更。そのためB電源の平滑用フィルター
を1段追加。こうするとハムも更に小さくなります。
これで、ほぼノーハムです。
2.PG帰還をかけて音の改善を図ります。帰還抵抗は1MΩを
使おうとしましたが、どうしても手持ちの抵抗が見つからず
470KΩ+470KΩで940KΩとしました。
NFBとして出力トランスの2次側からドライブ管のカソード
の負帰還をかけるのが多いのですが、安価な小さい出力トラ
ンスの場合には、かえって音が悪くなることが経験上あった
ので、今回はPG帰還としました。
3.出力トランス1次側に400V0.0022のオイルコンデンサー
をパラに付けて高域を調整(昔のラジオや卓上の真空管アン
プの回路では多く採用されていたものです。0.002のコンデ
ンサーを捜すのに時間がかかりました。)
なお、入力感度が私にとっては少し高すぎるので、ドライブ
管6AU6のカソードのバイアス・コンデンサーは、取り外し
てあります。
調整後の最終回路です。
上の写真は、完成当初の配線、下が最終回路での配線
です。0.0022は出力トランスの端子に直接半田して
あります。(夜に写真を撮ったので見にくいですが、
B電源部などコンデンサーや、抵抗が増えたので少し
ゴチャゴチャになっています)
---お願い---
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明日は時間が取れそうなので、少しゆっくりと聴いてみたいと思っています。これ以上、回路上で改善する必要はないと思います。これで十分・・・ミニワッターとしては最高の出来だと自己満足しています。
■ミニワッター完成
■ミニワッターの製作③/配線作業
■ミニワッターの製作①②/部品集め 他
では、今日は、このへんで、HIROちゃんでした。![]()
