カラヤン/ベートーヴェン交響曲第5番/映像
私は、アンチ・カラヤン!・・・しかし、カラヤンのCD等は数百枚が手許にあり、棚には彼のCDや、LPだけをまとめた特設の「カラヤン・コーナー」があります。
もちろん、「アンチ」と言っても中には序曲集や小作品集、オペラなど、好きな演奏もあるのですが、ベートーヴェンの交響曲については、何故かあまり好きになれません。
これまで、カラヤンの「ベートーヴェン交響曲第5番」の音源については、以前にブログで紹介したように、下記の種類がライブラリーとして手許にありましたが、今回、購入したDVDを加えると、10種類になりました。
今回、購入したDVDは、1966年に収録した35mmフィルムによるモノクロの映像です。
■交響曲第5番ハ短調作品67
●ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1948)
●フィルハーモニア管弦楽団(1954)
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1962)
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1966)映像
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1969/05/28)
※モスクワ公演 モスクワ音楽院大ホール ライブ
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1972/73)映像
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1976/77)
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1982)
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1982) 映像
●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1988/12)ライブ
今回のDVDをテレビの画面からデジカメで何枚か
写してみました。
スタジオでの収録です。
カラヤンらしい演出・・・手首だけを大写し。。。
目を閉じたままでのいつもの指揮姿ですね。。。
さて、肝心の演奏ですが、どのように感想を書けばカラヤン
ファンは喜ぶのでしょうか・・・
「安定した緻密なベルリン・フィルハーモニーのスケールの大きい堂々としたアンサンブル、緊張の持続した迫力と豊かな推進力」
でしょうか・・・
確かにその通りで立派な演奏ですが、どうも私には「外面的な表現を重視した聴かせ上手でスマートな演奏・・」のように何故か感じてしまいます。
と言っても、この1966年の映像は多少の切り貼りや修正があったとしても、カラヤンの「ベートーヴェン交響曲第5番」としては、なかなか感動的な映像です。それはカラヤンの指揮姿というより、ベルリン・フィルの奏者の熱い演奏が映像から伝わってくるのです。特に弦楽器奏者が気を抜くことなく、無我夢中で一生懸命弾いている姿が印象的です。
個人的にはカラヤンのベートーヴェン交響曲は、1950年代のフィルハーモニア管弦楽団か、1960年代のベルリン・フィルの演奏を好みます。この収録映像はなかなか聴きごたえがあります。
なお、カップリングの曲はウィーン交響楽団とのセッションで「シューマンの交響曲第4番」これもなかなかの好演。
その他、ベートーヴェンの第5番はライブラリーとして1972年/73年の35mmフィルムによるカラー映像と、1982年のVTRのカラー映像のDVDがありますが、基本的な演奏スタイルはあまり変わらないように感じます。ただし、1972年/73年制作の映像は、かなりの切り貼りと修正が多すぎ、また映像を意識した演出が多くあり面白くありません。
カラヤンのDVDは映像無しで音だけで鑑賞したほうが良いかもしれません。
参考に1972年/73年収録のDVD映像と、1982年収録のDVDの映像を少し紹介します。
映像の中で、とても面白い発見をしました。これはごまかしと、修正時での編集ミスです。1972年/73年収録の映像です。
ゴマカシの映像・・・
この映像では、カラヤンがステージに出てくるところから写しだされますが、この収録はライブまがいのゴマカシ映像で、ライブ演奏のように見せたニセモノ。他の演奏会での画像。これと全く同じ画像がカラヤンの他のスタジオ録音の映像DVDでも見られます。動画ではなくタイトルだけで十分です。
演出でしょうか・・カラヤンの顔ばかりがやたら映し出
される・・目を閉じたカラヤンは見飽きてきます・・・
面白いのは次の映像・・編集ミスですね。偽物ライブ演奏が
完全に証明できる演出上の映像です。
映像① 映像② 映像③
下記の映像の①ですが、左上の聴衆の中に女性らしき人物が
右端に写っているのですが、次の同じアングルからの映像②
では女性が消えています。実際の演奏会ではないことがわか
りますね。。。。
映像② ほらね・・・女性が消えて写っていません・・・
これについては編集時に気が付かなかったのでしょうか??
映像③ 次の映像も不思議です・・・
聴衆がいますが、ライブ感を出すための演出・・・よく見ると
カラヤンの背中からお尻の後ろ側には全く聴衆がいません。
空席の椅子だけが写っています。
このようなゴマカシ映像は第5番ばかりでなく第9番「合唱」
などにも多く見られ継ぎ接ぎが多いことがわかります。
この第5番を含め、この1972年/73年の全9曲の映像はひどす
ぎ呆れてしまいます。
1982年の映像も、やたら目を閉じた顔だけとかの演出が目立
ち、映像としては面白くありません。
1982年の映像から・・・
カラヤンのDVDを見て聴いていると画像が気になってしまう
ので、カラヤンのDVDは、音だけで聴きましょう・・・・
参考記事
以前に投稿した記事です。クリックすれば投稿記事に
つながります。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。![]()
