『ヨッフム~ブルックナー:宗教音楽集』
オイゲン・ヨッフムは、宗教音楽や合唱曲も得意だったようで、多くの録音を残しています、フィリップスにバッハの「マタイ受難曲」、「ヨハネ受難曲」やベートーヴェンの「ミサソレムニス」をアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団らとともに録音を残していますが、そのうち私の手元には、「マタイ受難曲」(LP)、「ヨハネ受難曲」がライブラリーとしてあります。
また、ドイツ・グラモフォンには、今回紹介するブルックナーのミサ曲をはじめ、ウィーン交響楽団らとモーツアルトの「レクイエム」、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団とのオルフの「カルミナ・ブラーナ」なども残しています。この「レクイエム」と「カルミナ・ブラーナ」も手元にありますが、特に「カルミナ・ブラーナ」はモノラルに続いて再録音したステレオ盤は作曲者のオルフが監修した録音としても有名でこの曲のベストとする方が多いようです。(モノラル盤もなかなか良い演奏です)
さて、このヨッフムのブルックナーの[宗教音楽集]ですが、ミサ曲をはじめ、モテット、テ・デウムなどが収められたものですが、録音時期を見ると、ブルックナーの交響曲と同じくらいの時期で1966年に集中しているようです。
ミサ曲については、3曲とも曲の性格上、「クレド」が最も聴きごたえがある演奏でしょう。オルガン奏者でもあったブルックナーの重厚で、格調の高いオルガン的な響きも随所にみられ、壮大なオーケストレーションが素晴らしく、いかにもブルックナーらしい演奏で、合唱も素晴らしいといえるでしょう。
有名な「テ・デウム」ですが、私の手元にはカラヤン、ワルター、チェリビダッケなどの演奏を持っていますが、このヨッフムの「テ・デウム」は、とにかく凄い演奏です。特に合唱が凄い迫力!・・・とても感動的な演奏です。しかし、合唱が力み過ぎて若干、雑に感じるところもあるのが残念です。 (まあ、あまり聴いていて気にはなりませんが・・・。)
このBOXは、ブルックナーの宗教曲の主要な作品を網羅しているばかりでなく、ブルックナーの権威ともされるオイゲン・ヨッフムの残した貴重な録音といえるでしょう。
下記の曲目は購入先のタワーレコードの通販サイトからコピーしました。
【曲目】
ブルックナー:
[CD1]
1) ミサ曲第1番ニ短調,
2) モテット「エサイの枝は芽を出し」,
3) アヴェ・マリア ヘ長調
[CD2]
1) ミサ曲第2番ホ短調,
2) モテット「正しい者の口は知恵を語り」,
3) モテット「キリストは従順であられた」,
4) モテット「乙女らは王の御前に導かれ」
[CD3]
1) ミサ曲第3番ヘ短調,
2) モテット「この所は神により作られた」,
3) モテット「マリアよ、あなたはことごとく美しく」
[CD4]
1) テ・デウム ハ長調,
2) パンジェ・リングァ ハ長調,
3) 讃歌「王の御旗は翻る」,
4) モテット「見よ大いなる司祭」,
5) 詩篇第150 ハ長調
【演奏】
エディット・マティス、マリア・シュターダー(ソプラノ),
クラウディア・ヘルマン、マルガ・シムル、ジークリンデ・ヴァーグナー(アルト),
エルンスト・ヘフリガー、リヒャルト・ホルム、ヴィエスワフ・オフマン(テノール),
キム・ボルイ、ペーター・ラッガー、カール・リッダーブッシュ(バス),
バイエルン放送交響楽団&合唱団,
ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団,
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,
オイゲン・ヨッフム(指揮)
【録音】
1962~1972年
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。![]()

この他、「声楽・宗教曲・オペラ」の書庫の過去の投稿はこちらです。下のタイトルをクリックすると記事につながります。
2曲のレクイエムと荘厳ミサ曲(ミサ・ソレムニス)
・・・・・・・ 若くして亡くなった名テノール歌手の名盤を紹介