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Channel: 真空管アンプの自作と、クラシック音楽&家庭菜園&鉄道写真などなど
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6R-A9 真空管について

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  6R-A9 真空管(東芝)
 
 前回はテレビ用の6DE7(10DE7)を紹介しましたが、今回も、テレビの純三極管の偏向用真空管を紹介します。
 戦後、日本ではオーディオ用の三極管としては6BX7の片ユニットのような東芝の6GA4をはじめ、6C-A10(50CA10)6R-A88045G6336Aなどが開発され、6R-A8、8045G、6336Aなどは、ラックスのアンプキットで多く使われていました。
しかし、6GA4以外は、三極管といっても構造的には多極管で真空管の内部で三極管接続された三極管です。
 しかし、テレビ用の真空管を見てみると垂直偏向用や垂直発振用などの偏向用真空管には、純三極管が多くあり、オーディオ出力管としても利用できる球が多く。GT管も多くありますが、双三極管も含めたMT管だけ見ても、6S4A12B46CS76DE76EW76R‐AL16R-A66R-A9などなど、たくさんあります。
 
 今回は、その中から、前にも一度、簡単に紹介しているのですが、テレビの垂直出力用三極管の6R-A9です。
 
イメージ 2
 
 ※5/13 18:35 訂正
  上記の写真は6R-A9ではなく、6R-A6(9R-A6)でした。
  6R-A6のほうが少しプレートが大きいです。後からあらため
    て6R-A9の写真を撮り直し、入れ替えます。
 
イメージ 3
 
 この真空管は、日本独自の真空管のようで1962年に東芝から発売されている球のようです。
 完全な傍熱純三極管で、プレート損失が10Wもあるため、オーディオ用の出力管ばかりでなく、強力なアンプの電圧増幅用にも使用出来ます。プレート抵抗も2.5KΩと、オーディオ用として多く使用される12AU7よりも低く、電流も多く流せるため、トランス結合用としてパワードライブすることも出来る、便利な球です。
 6R-A6(9R-A6)に少し似た真空管です。6R-A6もアンプに使用出来る真空管です。
 
 イメージ 1主な動作例は、次のとおりです。
 プレート電圧(Ep)250V
 プレート電流(Ip)22mA
 グリッド電圧(Eg)-10.5V
 プレート抵抗(rp)2.5K
 増幅率(μ)16.5
 
 オールドの方のジャンク箱の中には1、2本あるかもしれません。私も、元箱新品の4本を含め、何本か持っています。この6R-A9を使用したミニワッターとして、1台作ったものを、まだ残してありますが、実に心地よい音を出してくれます。
 プレート損失が10Wもありますので、動作例よりもかなり無理のきく設計が出来ますので、プッシュプル・アンプなどを作ってみたい感じです。
 オーディオ用の真空管の価格が高い中、テレビ用の真空管は種類によっては、今でも、かなり安価で入手出来、しかもオーディオ用真空管より使い勝手の良い真空管がたくさんあります。ある程度、経験の長い方でないとテレビ用の真空管については、何という球がオーディオ用として使えるのかわからない事が多いとは思うのですが、基本的には特殊な真空管でない限り、アンプに使用出来るテレビ管は、ワンサとあります。
 もう、テレビ用としては使用されなくなってしまった球を、ぜひオーディオ・アンプ用として大いに使用して欲しいものです。
 
【参考アンプ】
 この6R-A9を使用した、ミニワッターです。
 小出力ですが十分な音量です。こちらに投稿記事があります。
    ↓
 
 このアンプの他にも「テレビ球三極管アンプ集」の書庫に
 下記の製作例の投稿記事があります。
 
 ■6AH4 シングル・アンプ
 ■オール・テレビ管を使用したプリ・メイン・アンプ
 (パワー・アンプ兼イコライザー・アンプとして独立して使用する
  ことが出来るアンプです)
 ■6BX7プッシュプル・アンプ(6SN7pp兼用)
 
 プリ・アンプ/コントロールアンプ集の書庫にはテレビ用
 真空管を使用したフォノ・イコライザー・アンプの製作記事
 もあります。
 
 ■2台紹介していますが、1台目ではなく2台目のイコライザー・
  アンプです。 こちらにあります。
 ■こちらは別のフォノ・イコライザー・アンプです。
 
  
 
 では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。 
 
 

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