モスバーガーで食中毒発生!
---- 原因菌の腸管出血性大腸菌O121とは?----
日本のハンバーガー店では比較的めずらしい食中毒。原因菌である腸管出血性大腸菌というと、O157(オーイチゴーナナ)が良く知られていますが、今回のO121(オーイチニーイチ)とは、どのような細菌なのでしょうか…簡単に書いてみました。
このブログではオーディオ記事や、クラシック音楽を中心に投稿していますが、私の専門分野は「食品衛生学」や、「食品学」などです。
一言で大腸菌と言っても病原性の無い大腸菌もいます。病原性のある大腸菌を「病原大腸菌」と言います。
少し難しくなりますが、病原大腸菌の分類としては、「腸管病原大腸菌」「腸管侵入性(侵襲性)大腸菌」「腸管毒素原性大腸菌」それに今回、検出された「腸管出血性大腸菌」があります。
この腸管出血性大腸菌には、今回のO121のほか、最も有名なO157、その他では、O26、O103、O111、O128、O145 など多くの型があります。病原大腸菌は、専門的な言葉ですが、菌体(O抗原)や鞭毛(H抗原)などの種類により番号で型別に分類します。今回、食中毒を起こしたO121は、121番目のO抗原の大腸菌と言うことなのです。O121もO157も同じ性質の病原大腸菌と考えてください。
これらの腸管出血性大腸菌の特徴を述べてみると……
(感染力が強いので人から人へ感染する)
・ベロ毒素という毒素を産生する。
・菌そのものは熱に弱く75℃1分で死滅。
・食べてから発症するまでの潜伏期間は1日~10日と
幅がある。症状は発熱、激しい腹痛、水様下痢、血便などです
が、初期症状が風邪に似ているためと、潜伏期間が長い時もあり
見