真空管いろいろ/845/低電圧動作アンプ
今回紹介する真空管は845です。送信管の211と見た目や大きさが同じで、トリエテッド・タングステンのフィラメントで、点火すると電球のように光輝きます。211は送信管ですが、845は、送信管ではなく、オーディオ管と私は認識しています。
見た目は同じですが電気的特性は全く異なります。アンプとして使用した場合、211はバイアス電圧が低いのですが、845はバイアスが深くドライブするために必要な電圧も211より高い電圧が必要です。
参考までに211と845の規格はこちらです。
211の規格
845の規格
211も845もソケット接続は同じですし、どちらのフィラメント規格も同じ、さらには1000V位の高電圧仕様の真空管なので、工夫すれば211と845の兼用のアンプもラフに使うのであれば、製作は可能です。
以前に紹介していますが、写真のアンプは1994年に作り、いまでも壊さずに残してある、低電圧動作による845シングル・アンプです。
このアンプは、適当な電源トランスの持ち合わせが無かったため、フィラメント用電源やB電源に難があるため、そして1000V位の高電圧に精神的にビビったことから、実験的に低電圧、自己バイアスで設計したシングル・アンプです。
このアンプは、あくまで845の低電圧動作のアンプですが、このアンプに出力トランスは1次側が5KΩと低いのを承知で、試験的に211を挿してみたら845よりは出力は小さくなりますが、普通に音は出るということで、この記事の中では845/211兼用としてあります。しかし、このアンプ、オーディオ仲間の方からは、低電圧動作ということで本来の球の真価を発揮していない駄作だ…と、不評だったアンプ…たしかにそうかもしれません。そんな訳でこのアンプを紹介するのは気が引けるのですが、個人的には十分、楽しめるアンプだと思っています。
このアンプの過去の投稿記事、およびアンプの回路図はこちらですが、あくまで低電圧動作のアンプですので参考にはしないでください。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。![]()
