6SN7-GTB真空管について
6SN7には6SN7-GT、6SN7-GTA、6SN7-GTBなどがありますが、特性は同じです。しかし、最大プレート電圧(Ep)が6SN7-GTは300Vで、6SN7-GTA、6SN7-GTBは450V、最大プレート損失(Pd)も6SN7-GTが5Wに対し、6SN7-GTA、6SN7-GTBは、7.5Wとなっています。
中増幅率(μ=20)の低周波増幅用の双3極管で、オーディオ・アンプの電圧増幅や位相反転回路などに多く使用されますが、テレビジョンの水平垂直発振増幅用としても使われました。
しかし、欧州球にこだわるオーディオ・マニアの方の中には、「あまり好まない真空管」と仰る方も多く、ECC32や、双3極ではありませんが、MHL4、ML6などを使う方が多いようです。
6SN7は、オーディオ用としては非常に使いやすい球で、ドライバーとしては、CR結合はもちろん、トランス結合でも使いやすい球です。
MT管の12AU7と特性が類似しているため、12AU7の回路定数のまま、6SN7に変更しても差し支えないものと思います。
また、6SN7-GTBはプレートも大きくパラ接続にしてパワードライブ用として使用したり、大きな出力を望まなければ、出力管としてプッシュプルなら2W位のアンプを作ることが出来ます。
6SN7-GTBの規格はこちらです。
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手許にある6SN7-GTBです。
こちらは東芝製の6SN7-GTBです。
こちらも国産、NEC製の6SN7-GTB、東芝製と比較する
と頭の部分の丸みが大きくなっています。プレートの大きさ
など、球の構造は、ほとんど東芝製と同じです。
箱に SUPERの記載があります。
こちらは、「 International C servicemaster 」とプリン
トしてありますが、見た感じでは、ロシア製だと思います。
東芝製や、NECと比べるとプレートが小さいです。
予備のストック品の多くはNEC製のものです。30年以上も
前に購入したものです。全て元箱入りの新品です。
ご参考までに、6SN7のピン接続は6BX7と同じため、工夫
すると、6SN7/6BX7を出力管として使ったコンパチブルの
アンプを作ることが出来ます。
6NS7のプッシュプルでも十分な音量のアンプが出来ます。
6BX7/6SN7兼用プッシュプル・アンプ
の写真と回路図等はこちらです。
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昔の思い出・・・6SN7を使用したラジオ
中学2年生だった昭和40年(もう50年以上前の話です)
に作った並四コイルを使った「単球の再生ラジオ」・・・・
それに使用した真空管が6SN7でした。
小さな部屋で聴くのには、丁度良い大きさでスピーカーが
鳴った事を覚えています。 当時を思い出しながら、回路図
を書いてみました。若干、回路定数は当時と異なると思いま
すが基本的には、この回路でした。
オールドのラジオ少年の経験がある方ならば、5球スーパー
などを作る前に単球の再生イヤホン・ラジオや並四、高一ラ
ジオなどの製作経験のある方が多いと思います。最近はアン
プではなく、真空管ラジオでも作ってみようかとも考えてい
ます。
こんなラジオでした。今では並四コイルは自作出来ても、
再生バリコン(豆バリコン)は入手困難ですね。これを作っ
た頃は、整流管の代わりにシリコン・ダイオードではなく、
「12F代用」という、筒状のセレン整流器が安く売っていま
したね~(これを知っておられる方は、ベテランさんですね)
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。![]()
