Quantcast
Channel: 真空管アンプの自作と、クラシック音楽&家庭菜園&鉄道写真などなど
Viewing all articles
Browse latest Browse all 640

6BQ5/EL84 アンプ回路集

$
0
0
   6BQ5/EL84 アンプ回路集

 6BQ5(欧州名EL84)は、私にとって非常に懐かしい真空管。
今から50年前(昭和42年)の、高校1年生の時、初めて作った大出力とも言えるステレオ・アンプが6BQ5です。
 小学校6年生から始めたラジオ作り、中学1年生から始めた真空管アンプ作り、当時は6Z-P1や、トランスレスの30A535C5などラジオ管の中古品を使ったアンプでした。中学3年の時に友人が6AR5のステレオ・アンプと6BQ5のステレオ・アンプを作ったのを聴かせてもらい羨ましく思った。
 そして、ついに高校1年の時に小遣いをためて6BQ5のステレオ・アンプを作った。スピーカーはアシダボックスのフルレンジ、6PHF1の平面バッフル、セラミック・カートリッジで聴いた時のステレオの音の感動は、いまだ忘れていません。

 さて、そんな6BQ5ですが、昔はメーカー製のステレオ・アンプには多く採用されていました。他の出力管と比べるとgmと能率が高いため、小さなドライブ電圧でもシングルで5W位、プッシュプルだと軽く10W以上の出力のアンプを作ることが出来ます。
同じ特性の真空管ですが、最大定格を大きくした球に71897189Aがあります。

 今回は、これまで製作したシングル・アンプの回路の紹介と、今後、製作を計画しているプッシュプル・アンプの回路案を紹介します。

6BQ5(EL84)シングル・アンプ(3例)

イメージ 1

 下記の2例は5極管接続のシングル・アンプ、出力トランスは、ノグチトランスのPMF-6Wを使用していますが、東栄変成器のOPT-5Sや、春日無線変圧器のOUT-54B-57等も安価に作るのなら手頃です。
 6BQ5の自己バイアス時のカソード抵抗は135Ωとなっていますが、ここでは150~160Ωとし、若干、電流を押さえています。そのため電源トランスはB電流100mAでOK。(できれば120mA以上が望ましい)
 なお、初段のプレート抵抗を100KΩ、カソード抵抗を1KΩとし、12AX712AT712AV75965などがそのまま挿し替えが出来るようにしました。初段のパスコンを省略していますが、6BQ5の感度が高いので、これで十分。

イメージ 2

下記の回路図はカソードNFBとした回路例。
NFBはカソードNFBだけでも十分な周波数特性が得られます。

イメージ 3

下記の回路は3極管結合のシングル・アンプ回路例。
ここでは電源トランスのB電流が80mAとやや少ないため、カソード抵抗を330Ω(規格表の動作例では270Ω)とすることでプレート電流を少なめにしていますが、それでも十分な出力が得られます。
なお、B電源部の平滑回路にはチョークトランスを使用したほうがハムの点では有利。ここでは抵抗で代用していますが、ハムは、ほとんど聞こえませんでした。NFB無しの無帰還アンプですが、NFBをかけると周波数特性が良くなります。しかし、個人的には3極管接続の場合には無帰還でも十分だと思っています。出力トランスの1次側Zpは、3.5KΩ~5KΩでOKです。

イメージ 4

 今後、機会をみてプッシュプル・アンプの製作を予定しています。下記の5極管接続pp回路では安価に仕上げるため、電源トランスにノグチトランスのPMC-190Mを使用としているため、プレート電圧が若干低く、プレート電流も少なめにしてありますが、これで10W位の出力でしょうか・・・
できれば電源トランスは250Vタップで250mA位の物が無難。出力トランスも20W以上の物が良いと思います。
ドライブは12AX7を1本だけ使用した直結のPK分割による位相反転回路です。非常にシンプルですが、これで十分、後は必要に応じて高域補正を入れるのも良いと思います。

イメージ 5

こちらは3極管結合のプッシュプル・アンプ
ppですが、電源部にはチョークトランス(5H~10H)を使用したほうがハムの点では良いでしょう。

イメージ 6

このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。

 プッシュプル・アンプは前に紹介したリード社製のサイドウッド付きのアンプケースYT-370の新品(現在は製造中止品です)があるので、これに組み込んでみようかと考えているのですが・・・コントロール・アンプとしても使いたいし・・・どうしよう・・

イメージ 7

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。



Viewing all articles
Browse latest Browse all 640

Trending Articles