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Channel: 真空管アンプの自作と、クラシック音楽&家庭菜園&鉄道写真などなど
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6080ppアンプの改造 ③ その後

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  6080ppアンプの改造 ③ その後
 
   ※2016/10/23  12:20  追加投稿
  真空管を全て東芝製にしました。写真を末尾に追加します。
 
 イメージ 46080という球は、
音は素晴らしいが・・・
なんと扱いにくいバラ
ツキの多い真空管なの
だろう・・・
 
 だから・・・弄るの
が面白い・・・
 
   
 
 
 前回、投稿したとおり一応の完成をみた6080プッシュプル・アンプですが、少しだけ気になるところがあり、若干ですが手直しをしました。
 
 というのは、6080の最大プレート損失は片ユニットあたり13W、元々レギュレーター管のため、アンプの出力管としての動作例は、規格表には書かれていません。しかし、一般的に自己バイアスでのA1PPの製作動作例などを見てみると
 
   Ep(プレート電圧):250V
   Ip(プレート電流):50mA×2
   Rk(カソード抵抗):2.5KΩ(片ユニット毎)
   RL(負荷抵抗):5KΩ
 
と、書かれています。これですと計算ではEg(グリッド電圧)
は、-125V、プレート損失は250V×50mA=12.5Wとなり、
6080の最大プレート損失規格(Pd)13W以内となっています。
 
上記の動作例に対し、今回の私のアンプは、W数の大きい2.5KΩ
抵抗が無く手持ちの関係で1.5KΩ、出力トランスも手持ちの関係でZp=3.5KΩを使用しました。Rk=1.5KΩとしたため、上記の動作例よりEpを下げるかわりにIpを増やした動作となっています。前回、紹介した回路では次の動作となっています。
 
    Ep(プレート電圧):195V~200V
    Ip(プレート電流):56.7mA~60mA×2
    Rk(カソード抵抗):1.5KΩ(片ユニット毎)
    Eg(グリッド電圧):-85V~ -90V
    RL(負荷抵抗):3.5KΩ
 
従って片ユニットあたりのプレート損失(Pd)は・・・
200V×60mA=12Wとなり、Pdは13W以下ほとんど同じ値となっていて、特に問題はないと考えています。
 
 しかし、何故気になるところがあったのかと言うと、6080のバラツキによるものと推定されるのですが、挿し換える6080によっては、部屋を暗くして6080のプレートを良く見ると、一部が若干ですが橙色に灼熱しているように見えます。Ep、Ip,Egとも別チャンネルと同じで動作は正常ですが、何とも気になります。プレート損失は12Wで、規格内ですので全く問題は無いはずなので、おそらく6080のバラツキだけの問題でしょう。
 特性の比較的揃っていた6080の中で、この現象が見られたのは1本だけ、しかも同じ管内の片側のユニットだけです。
 
 それでも、何となく心配・・・そこで電源部を見直し、6080の動作を少し軽くすることにしました。
手直し部分は下記の赤丸部分、B電源のタップを20V下げて200Vとし、6080のプレート電圧を若干、低くしました。それに伴い初段管のプレート電圧があまり下がらないようB電源平滑回路のデカップリング抵抗560Ωを390Ωに、1.3KΩを1KΩに手持ちのもので変更しました。
 
イメージ 1
 
 この変更による6080の動作は次のようになりました。
 
   Ep(プレート電圧):190V (272V-82V)
   Ip(プレート電流):53.3mA~54.6mA×2
   Rk(カソード抵抗):1.5KΩ(片ユニット毎)
   Eg(グリッド電圧):-80~ -82V
   RL(負荷抵抗):3.5KΩ
   Pd(プレート損失):10.1W~10.4W(片ユニット毎)
 
 また、この変更により、橙色の若干の灼熱も見られなくなりました。まあ、他の1本の6080のために動作を軽くする必要はなかったのですが、プレート損失が前回の12Wから約10Wと軽くなり、また6BX7-GTの動作も多少軽くなりましたが、アンプの出力は、試聴した結果では、それほど変わらない感じです。(若干、出力は小さくなっていますが・・・)
 
  今回の変更による、全体の回路図をあらためて掲載します。
 
イメージ 2
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
 参考にアンプ作りのお仲間、KIYOさんのLUXのA-3500アンプの終段管を6080に取り替えてリニュアルしたアンプの回路は下記のとおりです。このアンプは今年の4月に行われた「常陸管球の会」の試聴会に出品され、視聴者から絶賛されたアンプです。一目瞭然、さすがに抜け目のない設計ですね。位相反転はムラード型となっています。また、このアンプの6080の片ユニットあたりのプレート損失は12.24Wとなっています。
 
イメージ 3
 
 この詳しいKIYOさんのブロブの記事は、こちらです。
   ↓
 
 ----- ご参考 -----
 これまでの6080プッシュプル・アンプの改造の記事は
 こちらです。
   ↓
 6080プッシュプル・アンプの改造 ①
 6080プッシュプル・アンプの改造 ②
 
  改造前の6080プッシュプル・アンプの回路図と、投稿
 記事は、こちらです。初段に使用した真空管が異なります。
 また、無帰還のアンプになっています。
   ↓
 
 
 ※2016/10/23 12:20 追加投稿
   真空管を全て東芝製にしました。初段管は6FQ7です。
 
イメージ 5
 
 
  部屋の電気を消して・・・・
 
イメージ 6
 
 
 では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。  
 
 
 

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